![]() |
- 01/07 「欲望の思想」の身体主義と、「身体の工学化」について
- 11/10 大学能楽サークルには「内向き」な人たちが集まることについての考察から、「不器用な人たち」の文化史まで
- 09/25 株主の共同相続と「準共有」
- 09/22 美容師さんと私
- 09/17 働き方改革と管理職
This is new entry
鎌倉は移住者の街として成り立っている面がありますね。意識高めな人たちが多様なライフスタイルを実践している地域なので、なぜだかノマド的な感性を持った人を惹きつける。そしてなんら必然性は見当たらないのですが、家屋のDIYや地域住民の互助活動も盛んであり、オーガニックな生活を実践する人たちにも人気がある。通勤距離の長さも、そこに住む満足感である程度相殺してくれるのだろうと思う。当然、休日は混むし、道路は狭い。しかも不動産は割高。けれども、毎朝サーフィン(夏場限定)をしてから東京に通勤している人も一定数いるし、鎌倉住みの会社役員なども多い。つまり、住みたい人が住む街です。
思うにこの「心地よさ」なるものは、多分に都心との絶妙な距離感が齎すものであり、都心の生活と殆ど繋がりがない人にとってはあまり実感できないものでもあるかもしれない。彼らのすべてが、というわけではないかもしれないが、鎌倉に住んでいてもなお都会人的な心性を捨てきれない人が多いのである。そして「鎌倉推し」の記事の少なくない部分は、そういう人たちによって書かれている。
しかし、より静かな生活を求める人には、あえて隣の逗子や葉山、あるいは西湘地域の大磯などがいいと思う。そこそこのキャリアに至り、前途がおおよそ見えてきた時期に、東京の持ち家を手放して2軒目、3軒目を検討するならこの地域はお勧めできる。住めば都、とは言え、鎌倉の住みやすさというのは、そこに「小都会」がある所以でもあるように思われてならない。
なぜノマドやオーガニックな生活を実践する個人主義者が鎌倉に住みたがるのだろうか。それは、そこに「東京」があるからに他ならない。
PR
COMMENT